もくじ

頭皮が赤い状態やかゆみ、湿疹が起きる原因として、次のようなことが考えられます。
- パーマをかけた
- ヘアカラーをした
- シャンプーを変えた
- 頭皮ローションやアウトバスケア商品を使用し始めた
- アウトバスケア商品を変えた
- 汗をかいてしばらく放置した
- 整髪料をつけたまま寝てしまった
- 長時間、日に当たっていた
これらのいずれかの行動に心当たりがあれば、それが頭皮が赤い状態やかゆみの原因かもしれません。
症状が軽度な場合、原因となることをやめるだけで頭皮の状態は回復することもあります!
しかし、頭皮の湿疹など症状がひどい場合は皮膚疾患の可能性があるので注意が必要です。
原因や症状によって疾患(皮膚炎)の種類が異なりますので、順番に紹介していきます。
頭皮が赤い状態になったり、かゆみが生じる頭皮湿疹になる皮膚炎には4種類あります。

まずは脂漏(しろう)性皮膚炎の症状と特徴を確認してみよう。
脂漏性皮膚炎の症状には、頭皮が赤い、頭皮のかゆみ、湿疹、しっとりした湿性フケ、かさぶた、臭いなどが見られます。
脂漏性皮膚炎は、頭皮だけでなく眉毛や鼻の脇、こめかみ、耳の裏側など、脂が出るところに発症します。
頭皮が赤い、かゆみや湿疹がある以外に、頭皮がべたつく、臭うなどの症状が見られたら、脂漏性皮膚炎の疑いがあります。
続いて、脂漏性皮膚炎の原因を見ていきましょう。
脂漏性皮膚炎は、遺伝的要因、環境的要因、精神的ストレスによる皮脂の過剰分泌が原因です。
さまざまな要因によって皮脂が過剰分泌することで、皮膚の常在菌であるマラセチアというカビの一種が増殖することで発症します。
皮脂の過剰分泌を起こす要因はとして考えられる一例。
- ホルモンバランスの乱れ
(ストレスや睡眠不足の影響) - ビタミンB不足
- シャンプーの洗浄力不足
- すすぎ残し など
脂漏性皮膚炎の対処法はこの2つ!
- 皮脂の過剰分泌を抑える
- 抗真菌剤を使ってマラセチア菌を殺菌する
皮脂の過剰分泌を防ぐには、生活習慣を見直し、頭皮環境を整えることが大切です。
まず、皮脂が多くなるのは、睡眠不足やストレス、ビタミンBの不足、油の多い食生活などが原因です。 睡眠の質を高め、ストレスは意識して発散するようにしましょう。
また、皮脂の分泌量を増やす、脂っこいもの・糖分の多い食事は避け、ビタミンB群が多く含まれた食材(ほうれん草・卵・レバーなど)を積極的に摂るのがおすすめです。
次に、マラセチアの殺菌は、皮膚科でマラセチアに効果のある抗真菌剤を処方してもらうのが良いでしょう。 医師が症状や状態を見て、内服なのか外用なのか、薬の強さはどうするかなど調整して処方してくれます。
自分でできる対策としては、抗真菌成分が配合されているシャンプーを使用するのがおすすめです。

次は接触性皮膚炎の症状と特徴を紹介するよ!
頭皮が赤い、かゆみや湿疹がある女性は、接触性皮膚炎の可能性も考えられます。
接触性皮膚炎は、いわゆるかぶれのこと。
症状には頭皮が赤い、かゆみや湿疹以外にかさぶた、かぶれ、フケ、発疹、水疱などが見られます。
接触性皮膚炎は、皮膚に直接触れたものによる「アレルギー反応」が原因です。
身の回りにあるすべての物質が接触性皮膚炎(かぶれ)の原因となるため、頭皮だけでなく顔や体のさまざまな部位にできる可能性があります。
頭皮に接触性皮膚炎による赤みやかゆみが発症するのには、以下が要因として考えられます。
- カラー・パーマの薬剤
- シャンプー
- コンディショナー
- トリートメント
- 整髪料(ワックスなど)
- ヘアピン など
特にシャンプーやトリートメントに含まれるシリコンや界面活性剤などの成分が原因物質として考えられます。
接触性皮膚炎の主な対処法はこの3つ!
- 原因となる物質を避けること
- ステロイド入りの外用薬を使用する
- かゆみが強い場合は内服薬を服用する
まずは、原因となっている物質を避ける必要があります。
そのためには、原因となる物質が何なのか突き止めなければいけません。
例えば、実験的に今日はシャンプーを違うものにしてみよう、と違うものを使用します。
それでかゆみがなければ原因は以前使用していたシャンプーだったことがわかりますね。
原因を特定できない場合は、皮膚科またはご自身でパッチテスト(注1)をして、確認してみましょう。
また、接触性皮膚炎(かぶれ)の治療で一般的なのは、ステロイド入りの外用薬。
しかし、症状がひどい場合は医師の判断で内服薬を処方されることもあります。
市販薬もありますが、かさぶたやかゆみがひどい場合には皮膚科の医師に相談してみましょう。
注1:パッチテストとは、かぶれの原因物質を調べる方法のこと。かぶれの原因となっている可能性のある物質を専用のシールを貼りつけ、アレルギー反応が出るかどうかを調べます。

次はアトピー性皮膚炎の症状と特徴を見ていこう。
接触性皮膚炎とは何が違うのかな?
アトピー性皮膚炎は、皮膚の乾燥とバリア機能に異常をきたして、いろいろな物質に刺激反応やアレルギー反応を起こしてしまう皮膚疾患です。
症状には、頭皮が赤い、かゆみや湿疹の他に、フケやかさぶたなどが見られます。
このアトピー性皮膚炎には「かゆみのある湿疹」「よくなったり悪くなったりを繰り返す」「アトピー素因を持つ」、3つの特徴があります。
実は、アトピー性皮膚炎の原因は1つではなく、いくつもの要因が重なって発症します。
そのため、その日の体調や精神状態も関係してきます。
同じシャンプーを使って発症する人もいれば、しない人もいますし、あるときは発症しなくても、体調によって発症することもあるのです。
体質と環境それぞれに関する要因の一例がこちら。
体質に関する要因
・アトピー素因
・皮膚のバリア機能低下環境に関する要因
・ アレルゲン(食物、ダニ、ほこり、カビ、花粉など)
・アレルゲン以外(汗、衣類の摩擦、乾燥、ひっかき傷、シャンプーなど)
・その他(寝不足、過労、ストレスなど)
では、どうやって対処したら良いのでしょうか?
アトピー性皮膚炎を対策するポイントはこれ!
- 原因となる因子を避ける
- 肌の保湿でバリア機能を保つ
- 症状に合わせた薬で治療する
まずはダニやほこり、カビなどの環境による要因を避ける必要があります。
室内をこまめに掃除してハウスダストを抑えたり、花粉を部屋に持ち込まないように工夫しましょう。
肌のバリア機能を保つためにはスキンケアも大切。
皮膚を清潔に保つことと、入浴後の保湿を欠かさないようにしましょう。
また、シャンプーは刺激の少ないものを使用してくださいね。
例えば、洗浄成分が石鹸系のシャンプーや、シリコンなど添加物を含まないアミノ酸系シャンプーがおすすめです。
アトピー性皮膚炎による赤い頭皮やかゆみの治療には、主にステロイド薬や、免疫抑制薬などが使われます。
症状に応じて薬の強さや、使用する薬の種類が異なるため、必ず医師に処方してもらいましょう。

最後に、乾燥性皮膚炎の症状と特徴を紹介するよ。
乾燥性皮膚炎は、頭皮のかゆみや赤い状態、湿疹以外に、頭皮の乾燥、かさぶた、パラパラの乾性フケなどの症状が見られます。
症状がひどい場合は、皮膚がひび割れ、痛みが生じることもあります。
とにかく、頭皮が乾燥した状態であることが特徴です。
乾燥性皮膚炎は、皮脂の過少によって頭皮が乾燥することが原因です。
頭皮の乾燥、皮脂の過少を招く要因がこちら。
- シャンプーの洗浄力が強すぎる
- シャワーの温度が高すぎる
- 洗髪頻度が高い
- 紫外線によるダメージ
- 空調や気候の影響 など
乾燥は、頭皮を守る機能がある「皮脂」が少なくなっていることが原因です。
つまり、頭皮のバリア機能が低下しているため、頭皮の水分が蒸発て乾燥するだけでなく、少しのダメージでも刺激を受けやすくなってしまいます。
乾燥性皮膚炎の主な対処法は、この3つ!
- 乾燥を予防する生活習慣を心がける
- 保湿剤を使用する
- かゆみがひどい場合はステロイド剤と内服剤を使用する
乾燥性皮膚炎で起きる頭皮の湿疹、かゆみ、赤い状態は、乾燥による肌のバリア機能が失われている状態です。
これでは頭皮環境が悪化する一方なので、素早く対処する必要があります。
まずは、当たり前ですが乾燥を防ぐことが重要ポイントになります。
先ほど、原因のところで紹介した皮脂の過少を招く行為は避けてくださいね。
そして乾燥してしまった頭皮には保湿剤を使用しましょう。
乾燥を防ぐ保湿剤には、ローション、クリーム、オイルなど、さまざまな種類があります。
頭皮の状態、季節、使用感の好みに応じて、気に入ったものを選んでくださいね。
湿疹やフケなど症状がひどい場合は、皮膚科を受診してステロイド入りの外用薬や内服薬を処方してもらいましょう。

最後に、シャンプーの選び方や洗い方について紹介するよ〜!
どの皮膚炎でも共通するから、しっかり確認してね!
赤いかゆみのある頭皮や、頭皮の湿疹で考えられる皮膚炎について見てきました。
あなたの赤みやかゆみの症状は、どの皮膚炎によるものかわかりましたか?
その対処法を実践していただき、その他に気をつけてもらいたいのがシャンプーの選び方と洗い方です。
ここからは、頭皮が赤い、かゆみや湿疹がある女性におすすめのシャンプーの選び方と洗髪方法を紹介をします!

今回は脂性肌、敏感肌、乾燥肌、3つの頭皮タイプ別におすすめのシャンプーの種類を紹介します!
- 【乾燥肌】薄毛が気になる女性:洗浄成分がアミノ酸系のシャンプー
- 【脂性肌】汚れをしっかり落としたい女性 :洗浄成分が高級アルコール系のシャンプー
- 【敏感肌】アレルギー体質の女性:洗浄成分が石鹸系のシャンプー
それぞれの洗浄成分を見分けるには、シャンプーボトルの裏面に書かれている成分表示を確認しましょう。
配合量の多い順に書かれており、一番目は「水」ですので、2〜5つ目に書かれている成分をチェックしてみてくださいね。
以下で、成分を見分ける方法についてご説明します。
- アミノ酸系 「ココイル〜」、「ラウロイル〜」
- 高級アルコール系 「ラウリル硫酸〜」、「ラウレス硫酸〜」
- 石鹸系 「石鹸〜」、もしくは「脂肪酸〜」
上記の成分表示を参考に、自分の頭皮タイプに合ったシャンプーを選んでくださいね。

自分に合うシャンプーを選んだら、次は洗髪方法と注意点を確認しましょう。
&Hairおすすめの洗髪方法がこちら。
- ①シャンプー前のブラッシング
頭皮の汚れを浮き出す - ②ぬるま湯で2~3分頭皮を洗う
頭皮と髪の汚れを落とす - ③シャンプーを泡立ててから、頭皮を中心に洗う
爪を立てないように指の腹で洗う - ④よくすすぐ
すすぎ残しは毛穴詰まり→頭皮トラブルの原因になるので注意 - ⑤頭皮までしっかり乾かす
濡れた状態は雑菌が繁殖しやすいので注意
洗髪時、特に注意してほしいポイントをまとめておくね!
- シャワーの温度は「38℃」
- シャンプー洗髪は「1日1回」
タイミングは「夜」
すすぎ残しNG
自然乾燥NG
シャワーの温度は「38℃」程度のぬるま湯がおすすめです。
お湯が熱すぎると、頭皮のバリア機能を果たす必要な皮脂まで洗い流されてしまい、乾燥の原因になります。
また、1日に複数回シャンプー洗髪をしてしまうと、これまた必要な皮脂まで洗い流し、乾燥を招きかねません。
ですので、シャンプーを使用した洗髪は「1日1回」にとどめ、その他は湯シャンで汚れを洗い流す程度にしておきましょう。
シャンプー洗髪を行うタイミングは「夜」がおすすめ。
1日の汚れを落とさずに寝てしまうと、毛穴詰まりから頭皮環境の悪化につながりかねませんので注意してくださいね。
すすぎ残しや自然乾燥はNGです!
菌が繁殖する可能性があり、頭皮環境の悪化につながりかねませんので、しっかり洗い流して、頭皮までしっかり乾かしましょう。
少しの意識で簡単にできますので、頭皮環境を整えるためにぜひ実践してみてくださいね。

頭皮が赤い、かゆみがあるなどの症状が出る頭皮湿疹の種類は4つ!
皮膚炎によって、それぞれ原因も対処法も違うの。
だから、頭皮にかゆみがあったり、赤い状態や湿疹ができていたら、まずはどの皮膚炎なのか確認してみてね。
皮膚炎は放っておくと、抜け毛や薄毛を招くこともあるから、できるだけ早めに対処しよう〜!
症状がひどい場合には必ず皮膚科を受診してね。
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頭皮の赤みやかゆみ、さらには湿疹が…となると病気かな、って心配にならない?
治したくても原因が分からないと、どうしたらいいのか分からなくて困るよね。。
そこで今回は頭皮の赤みやかゆみ、頭皮湿疹の原因と対処法を紹介するよ。
あなたの症状と比べながら確認してみてね!